おれたち登山好きだけど車持ってない族は、(前世でどんな大罪を犯したからなのかは不明ですが)登山好きなのに車を持っていないという業を背負っているので、鉄道だけで登山口までたどり着く必要があります。
しかし鉄道で行ける山ってなかなか無く、関東だと無くはないんですが北海道に関してはほとんど皆無と言っても良いのでおれたち大変困っています。
ところが、あの後方羊蹄山は、比羅夫ルートに限って言えば鉄道と多少の徒歩で登山口まで行けるので、こりゃ行くしかねえべということです。
さて女の子を褒めるときに「君クラスの○○ちゃんに似てて可愛いね」といった褒め方をするのは最悪なわけですが、同様に山を似てる山で褒めるのもいまいち粋じゃありません。しかし羊蹄山だけは例外で、羊蹄山は、富士山みたいな山容で大変美しい山です、という褒め方をして良い唯一の山です。
完全に富士山だもんなこれ。おれは山梨出身なので富士山なんて見慣れたもんですが、河口湖にこれが浮かんでいても初めの30秒くらいは疑問にも思わないでしょう。
てことで、麓のキャンプ場で前泊して小屋でも1泊という計画で向かいます。羊蹄は日帰りが基本なのに泊まりすぎじゃね?って思うかもしれませんが車がない場合こうなってしまいます。あと夕日など見つつのんびり過ごしたいのでこういう日程です。
そういうわけでスーパー北斗に乗車です。
私事ですが乗り遅れそうになって死亡しかけたので次から気をつけます。乗り遅れてたら比羅夫まで100キロ程度を自転車で行かないといけなくなるところでした。
噴火湾の夕日です。スーパー北斗は海側の席が良いので這ってでも海側に座りましょう。
長万部駅に到着しました。暇なので途中下車します。
長万部駅は接続が最悪なことでつとに有名で、この日はせいぜい1時間の乗り換え待ちで済みましたが、酷いと3時間待ちとか普通にあるので歯を食いしばりましょう。駅前になんもねえし、18きっぱー発狂の駅です。
長万部駅です。この街には東京理科大学基礎工学部の1年生が隔離されています。イェーイ基礎工生見てる~~!?
徒歩5分でセブン、徒歩3分でツルハなどあるので買い物をしましょう。乗り換え3時間待ちとなったら海のあたりをぶらつくのもいいかもしれません。
さあ普通列車に乗り換えです。函館本線の山線と呼ばれる路線で、小樽から長万部を結んでいる路線です。おれも初めて乗ります。1日5本くらいしか運行していないので乗り遅れると長万部に取り残され、基礎工生として一生を送ることになります。
到着しました比羅夫駅。ここから山に登ります。
比羅夫駅は特殊で、なんと駅の中に民宿があります。写ってるこの建物が宿なわけです。3000円くらいで泊まれて登山口までの送り迎えやシャワーも存在するので登山者は積極的に活用していきましょう。駅のホームでバーベキューなどできるらしくて最高ですね。
さてGoogleMapを頼りに1時間ほど歩いて麓のキャンプ場まで行きます。比羅夫駅で声をかけてくれた登山者の方と一緒に向かうことになり、登山の話などしながらキャンプ場まで歩きます。漫画の影響で瑞牆山と金峰山に行きたくなったみたいなことをおっしゃっていたので恐らくヤマノススメを読んだ方です(おれも今度漫画の影響で瑞牆山と金峰山に行きます)
駅から公道を1時間歩くのは果たして駅近登山なのかという疑問はありますが駅近登山です。よろしく。
さてここが麓キャンプ場こと半月湖野営場です。近くに半月湖という火山湖があります。
このキャンプ場は徒歩30秒のところに登山口があります。利用者のほとんどは登山者みたいですね。
これは朝になってから撮影した写真ですが到着したのは夜です。夜中に激安2000円テントを設営しました。コスト削減しすぎてフライすらないので設営がとても簡単です。めっちゃ軽いし、さすがに山で使うのは自殺行為ですが晴れてる地上で使うぶんにはなんとかなります。
どっこい罠があって2000円テントはメッシュの網目が荒すぎるので余裕で蚊が入ってきて死亡します。虫よけの類を一切持ってきていない情報弱者たるおれは為す術なく全身を蚊に刺されて死亡しました。ちゃんとしたテントを買いましょう。あーあ、おれにステラリッジ買ってくれるパトロンが出現しねえかな。
トイレや水道も存在します。奥にはゴミ捨て場もあります。利用料金は無料。管理人もいません。虫が多いことだけが難点で、ハチも結構いるので頑張るしかありません。
さてぐっすり寝て起きたら午前10時です。5時くらいに登山を開始する計画だったのでビビって小便を漏らしました。一旦落ち着いてコーヒーを飲み、漏らしたぶんの水分を補給します。
これはスノーピークのチタンシェラカップです。チタンのシェラカップって重さがほぼゼロなので無思考で持っていくことができます。ちょい高いですが便利なので買いましょう。
おにぎりだのパンだのを食べ出発です。通常だと10時から登山はちょっと危ないんですが、小屋泊予定なので問題はないです。テントやシュラフは置いて行きます。
キャンプ場のすぐ近くに登山口があります。
最初はこういったなだらかな道を歩きます。荷物が重いです。
禍々しい謎の植物の塊があります。
ちょいちょい麓の方が見えます。
謎植物です。
振り返るとニセコアンヌプリが見えます。スキー場になっているのでこういった感じです。
2合目です。1合目から2合目は他と比べてけっこう距離があるように感じました。まだまだ下の方なので暑いです。
補給食っていろいろありますが結局のところ夏でも溶けずに疲れてても食べやすく歯にくっつかず水分がいらないグミが一番です。
実がなっています。ハスカップかな?と思いましたがあれは木になるので違いそうです。何の植物かわかる方がいましたら然るべきところに連絡お願いします。食えるんでしょうか。
結構荒々しいです。関東の低山にありがちな杉ばっかの整った人工林(高水三山とか)ではなく、ありのままの自然といった感じです。杉は杉で良いんですがね。
多分3合目あたりです。補給食っていろいろありますが、結局のところ地上で食べても美味しいものを持っていくのが一番です。歯にくっつくとかお爺ちゃんかとか関係ねえ、美味しいのが一番です。
そういやこのあたりでハチに絡まれました。ずーっとついてくるんですよね。15分くらい付きまとわれました。走って振り払おうとしてもだめでした。そんで下山時にも絡まれましたし、下山中に出会った登山中のおじさんも絡まれていたので、タチのわるいハチがいるんでしょう。スズメバチじゃないっぽいのでそんな気にする必要もないかもしれませんが怖いものは怖いです。
さてこのへんにライチョウみたいな鳥が止まっているのを目撃してカメラを取り出しましたが逃げられてしましました。ちなみに山小屋の方にこの話をしたら羊蹄山にはライチョウは居ないのでライチョウじゃないとおっしゃっていました。ヒョェォーー。
そんでこのあたりでリスみたいな動物も目撃しました。山で頻繁に目撃できる哺乳類ってせいぜいヒトかサルかシカくらいだと相場が決まっているので、リスが目撃できるのは相当レアです。細々とながらも5年くらい登山しているおれでもリスは見たことないので見れてよかったです。写真はありません。
小屋の人にリス見かけましたよって言ったら、羊蹄山にはシマリスが生息しているとおっしゃっていたので多分シマリスです。シマリスはラッコと共に行動することで有名な動物ですが、ラッコは見つけることができませんでした。しまっちゃおうね~
この山行で3,4回はリスを目撃できましたし、羊蹄でリスを目撃したと言う山行記はかなりたくさんあるのでマジでリスに会いやすい山なんだと思います。奴らはチキンなのでさっさと逃げてしまいますが、遠くから眺めるだけでもめっちゃかわいいです。ヒンナヒンナ。
6合目くらいでしょうか。道は明瞭で迷う余地はないと思うんですが、浮石っぽいのもたまにあり、道が歩きやすいかっていわれると微妙なところです。
ランチパック指数です。説明しよう、ランチパック指数とはランチパックの膨らみ具合で気圧を知ることができるという指数で、おれが考案したやつだ。まあまあ膨らんでますね。
だんだんと木が低くなってまいりました。
ニセコアンヌプリを眼下に見下ろす程度の標高になってまいりました。
ニセコの町です。8合目あたりになってくるとだいぶ高山の様相が伴ってきて爽快感があります。
ここはたしか9合目です。森林限界超えました。だいぶガスってますね。
9合目です。9合目に到着すると同時くらいに森林限界を抜けます。お花畑っぽくなっています。
3000m級の装いですね。北海道の山は難易度も気候も関東の山のプラス1000メートルくらいで考えろとよく言われますがそれはマジで、1700メートルくらいのここですらこんなに高山っぽいです。
この時点で15時くらいになってしまい、時間が遅くて危ない上にやる気もないのでピークハントは諦め、小屋に直行します。
補給食いろいろありますが結局はラムネが一番です。
ハイマツ帯です。遠くに小屋が見えます。
羊蹄山の避難小屋です。建ったばっかりなのでわりと新しいです。
オラ
ここで寝ます。2段ベッドみたいになっていますが1段です。協力金として1000円、シュラフと、マット代わりで毛布も借りるのでさらに500円です。
定員は40名、20人超えると窮屈と書かれていましたが、この日はおれ入れて4人でした。夏の土曜の夜なのでもっとアホみたいに混むと思っていたんですが運が良かったようです。
トイレはメッチャキレイで臭いも控えめです。紙は持参して使用後は持ち帰りです。
人もいて事実上の営業小屋みたいになっているので忘れてしまいがちですが、避難小屋なので照明がありません。水や食料の販売もなく、本当に泊まるだけという感じです。
小屋の方は人あたりが良くて優しい超いい人です。結婚してくれ!うちの大学の絶対に単位くれる教授に雰囲気が似ていました。
ランチパック指数です。パンパンですね。
登山にパン持っていくと100パー潰れるというのは常識ですが、標高差がある場合ランチパックは潰れません。むしろ膨らむ。
今日は標高差1500を登ったので結構ハードでメッチャ疲れました。後半は雨降ってたし。富士登山ですら標高差1400なので1500は結構ハードです。
コンビーフとトマトとおつまみイカ天の炒めものと、あとトマトラーメンを作る予定だったんですが水があんまり無いのでランチパック食って寝ます。水は3.5リットル持ってきたんですが飯作るために用意しておいた分も飲み水に回してギリギリ足りないくらいでした。おれが水飲み過ぎというのはあります。
おっす。こんな感じでガスっていて、眺望は期待できそうにありません。
羊蹄山に20回くらい登ったとおっしゃる方が、こんなに天気悪いのは初めてで、いつもは小屋から超きれいな夕日が見えるとおっしゃっていました。また行くしかねえなあ。
一旦もう一度9合目を踏みます。なぜかめっちゃ喉が乾くし体も重くて全然調子出ませんね。
見渡す限りのお花畑です。俺の頭ん中みたいですね、ヨロシクゥ!
たしかお鉢の部分に到達した瞬間です。
おれが到達した瞬間は火口の底までギリ見えて大変感動的な風景だったんですが、我に返って写真撮ろうとした頃にはガスで底が見えなくなってしまいました。そういうわけで写真はありません、残念でしたね。
ここから反時計回りにお鉢を歩きます。
小屋から火口の縁まで上がって、山頂に向かって歩きはじめるととこういった岩場が登場し、それが山頂までずっと続きます。なかなかハードな岩場で、こういった岩が濡れている状態だと結構危険です。調子こいてると滑って足を骨折して下山出来なくなったりしそうなので、あんまりナメないほうがいい感じです。
ちなみにおれはスネを岩場にぶつけて感情を失いました。以降おれが感情を取り戻すことはなく、この文章は感情を失った人間が書いています。
こんなところにも生えてるハイマツさんのストイックさったらないですよね。人類が滅亡してもゴキブリとハイマツだけは生き残ってそうです。
こんな岩場までもがあります。これはたしか巻道みたいなのがあってそこから行くはずなので、ここを通るわけではなかったと記憶しています。にしてもここまでの岩場はすごいですね。
2000メートルにも満たない山ですが、北海道の厳しい気候のせいで完全に3000m級の雰囲気です。
コースタイムでは鉢に到達してから30分で到着すると書いてありますが、バテている上に岩も濡れているため4,50分くらいかけて到着しました。山頂です。いやー大変だった。
本当に険しいですね。朝起きてここにいたら「おれ死んで地獄に落ちたのかな?」って思ってしまいそうです。
ピークハントの過程でお鉢を反時計回りに半周し、あえて来た道を戻る理由も全くないのでもう半周もします。
ガスっているので火口の底が見えず、メイドインアビスみたいになっています。
火口やご来光は見たかったところですが、これはこれで神秘的でいいですね。必死こいて登ってきたのにも関わらずガスでなんも見えず、にもかかわらずおれの自我が崩壊しないのは、羊蹄がガスっていてもそこそこ楽しめる山だからです。名山とはガスっててもそこそこ楽しめる山のことです。
この写真のどこかにリスが隠れています。探してみましょう。
こいつです。画質悪いカメラの写真をさらに拡大したことでなんだか憎たらしい感じになってしまいましたが、実際はとてもかわいいです。チタタプチタタプ。
ちょっと歩くと岩が減ってきます。そんでこういった謎のピークがあります。1892.7mのピークらしいですが、標高的にキリがいいわけでも道の分岐があるわけでもないのになんでこんなところに三角点が置いてあるのかは謎です。
どこだったっけなあこれ。砂利の駐車場みたいな感じです。
たしか羊蹄の北西側には北山というピークがあり、北山とお鉢の間にあるもうひとつの火口がこれです。こっちはだいぶ浅いのでガスってても底まで見えます。規模はこっちのが小さいと思いますが、十分綺麗ですね。
さて来た道を戻ります。ピストンということで登るときと同じ道なので写真を取る必要性は無いんですが、これは写真がないと山行記が寂しくなるからという理由で撮った1枚です。にしても見事なガスですね。
いくらか下界が見えますが基本的には分厚い雲で覆われています。羊蹄山より下は雲で覆われているし、羊蹄山より上も雲で覆われているというにっちもさっちもいかない状況です。
チョコチップメロンパン指数です。説明しよう、チョコチップメロンパン指数とはチョコチップメロンパンの潰れ具合で登山の過酷さを表す指数で、俺が考案したやつだ。登山にパンを持っていくと100パー潰れます。しかしこれがまた美味く、これを食べるために登山している感じすらあります。
やっぱりガスっておりますが神秘的です。晴れてれば最高ですがガスってても雰囲気があっていいですね。倒木や枯れている木が結構あって、(生態系として良いのかどうかはおれには良くわかりませんが)自然剥き出しって感じの登山道で趣があります。
そういやこのへんでもシマリスを見ました。3匹目ですね。3匹目が逃げた直後にもう1匹見つけたので、同じ個体だとしたら3匹、違う固体だったら4匹見つけたことになります。人生で1回も見たこと無い野生のシマリスを1回の山行で3,4回見ることができるとは羊蹄山はパないですね。
10メートルくらいに近づくとすぐ逃げてしまうので写真を撮影する暇もないというのが残念です。いぢめないよぉ!小さくて見つけづらいので、羊蹄山登山者は気づいていないだけで知らないうちに目撃しているかもしれません。おれも4回どころじゃなくもっと見ている可能性があります。
下山です。下山中って心が無になるので、気づいたら下山していますよね。
そういうわけでキャンプ場から駅近くのバス停まで移動します。駅近とか言いましたが函館本線の山線は1日5本くらいしか無いので1本逃すと3時間待ちがザラで、おれは1本逃して3時間待ちになったのでバスに乗ってお隣倶知安駅に行きます。
おれは駅近登山だと中央線沿線をよく登るんですが、中央線は40分に1本くらい出ているので、この状態と比べたら中央線最高です。
花が一面に広がっています。来るときは夜だったので気づきませんでしたがすごいですね。たぶん蕎麦です。
ニセコアンヌプリです。こっちも登ってみたいですね。リフトで途中まで登ってお気楽登山ができるっぽく、スキー場なので多分バスもバンバン出ていることと思います。そのうち行ってみたいですね。
振り返ると羊蹄がドーン、と思いきや、かなり下の方まで雲がかかっていてなーんも見えません。残念。結局この山行で昼間に羊蹄山を外から見ることは1度もできず、一番上に貼っつけた今回の山行とまったく関係がない洞爺からの写真しかありません。
脇の目立たないところに無人販売所があるので目を凝らしましょう。やっているんであればのぼり旗が出ていると思います。立派なズッキーニが50円、小さめの大根が50円など破格で野菜が販売されています。不当廉売でEUに制裁金を課されないか不安になる安さで、このミニトマトもスーパーで買ったら298円はするでしょう。
そいでバスに乗って倶知安に到着です。さて皆さんが調べても出てこないということで大変お困りであろう「羊蹄登山口」(だったかな)のバス停はこちらにあります。
いまどきGoogleMapでバス停の場所が出てこない、バス会社のウェブサイトにもバス停の位置が乗っていないというのは壊滅的に不便で、よそもんは来んなよという意図を感じとってしまうレベルなのでなんとかしていただきたいところです。
バス停に載っている時刻表も、終点は書いてあってもどこを経由するどういう路線なのか全く書いていないのでなかなか困りました(乗る予定のバスが、羊蹄登山口発、稚内経由倶知安行というバスである可能性も否定出来ないわけです)
バスの使いにくさってもうちょっとなんとかならないんでしょうか?あるだけマシというのはそのとおりなんですが。
到着しました倶知安駅前。新幹線開業で山線沿線の絶望的なアクセスの悪さがもうちょっとなんとかなると良いですね。新幹線があれば札幌や道南からぱぱっと倶知安まで行けて羊蹄登山もだいぶ楽になると思います。
しかし2030年ってなるとおれは30代か、、、あれ、そんな先でもないような?
それにしてもここを通るたびに気になるのがこの新幹線の写真の画質の悪さです。普通に800万画素くらいあればこんな酷い状態にはならないと思うんですが、ネットから適当に撮ってきたとか、リサイズしてから印刷したとかそんなところでしょうか?
なんかのお祭りが開催されていました。倶知安にこんなに人がいるものなのか、、
さてラーメンを食べなければ下山したとは言えません。ラーメンを食べて初めて下山したと言えるわけです。「ラーメン店 なかま」の味噌チャーシュー麺です。めっちゃ美味しかったです。
ここはダブルチャーシュー麺1300円というなかなかキマっているメニューがあり、おれはチャーシュー好きなので登山後だったらダブル行ってもよかったかもしれません。これを読んでいる皆様が登山後にダブルチャーシュー麺を注文し、おれの無念を晴らしてくれることを期待しています。
奇祭
温泉に入って初めて下山したといえるわけですが、駅から西に20分くらい歩くとくっちゃん温泉ホテルようていというホテルがあり、800円で日帰り入浴ができます。晴れていれば羊蹄山を望む露天風呂が売りです。晴れてませんでした。
山線で帰宅します。行きは夜だったのでよくわかりませんでしたが、気動車がたくましく山間部を抜けていく楽しい路線です。
そういった流れで帰宅です。列車の本数は少ないですが、駅に泊まれたり、登山口にキャンプ場があったり、登山口まで徒歩1時間だったり、避難小屋があったりするため、車持っていなくても山行計画が立てやすい山だと感じました。
バス停の時刻表を見た感じだとニセコや倶知安まで行くバスは1時間に1本くらい出ているようですし、くそったれわかりにくいですががんばってググればバスでアクセスすることも無理ではなさそうです。無理というのは嘘つきの言葉。市街地から近いのでタクシーも呼べば来てくれるみたいですし、駅近登山として周りに推奨できる程度には公共交通機関でのアクセスは悪くないです。
一方で山自体は体力的にまあまあ大変ですし、北海道の1800メートルは本州の2800メートルに相当するわけで、軽装で登って、朝や夕方の冷える時間に小屋の反対側の場所で雨と風が来たらわりとポックリ死んでしまうかもしれません。さらに岩場が多いので登山靴も無いとやってられず、それなりの装備が必要な中級者向けの山です。
大変なんですが広大なお花畑があり、リスがたくさん居るなど、なかなかの自然の宝庫です。晴れていれば火口もさぞ雄大なことでしょう。単独峰なのでヒグマが居ないというのも良くて、クマにビビっている本州の人にもおすすめできる山です。
ハードめな山なわりに夏は水場がないので大変なんですが、水多目に持っていってがんばりましょう。終わり。
せろりんでした。
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