山梨県立科学館に行ったら超面白かったぞ!

旅行

せろりんだよ!!!!!!

せろりんは大学院で化学の研究をしているサイエンス野郎なんですが、昨日見たアニメ「恋する小惑星」の4話がサイエンス野郎の心に迫るとても良い話だったので、影響を受けて10年ぶりに山梨県立科学館に行ってきました。(日記)

山梨県立科学館は「恋する小惑星」と一切関係がないんですが、恋する小惑星4話は地学部員が科学館や博物館に行く話なので、見ているうちにおれも久しぶりに行きてえなーと思った次第です。

「恋する小惑星」は神アニメなので見ましょう。Amazonプライムビデオ、dアニメストアなどで配信中!

山梨県立科学館です。愛宕山の上の高いところにあるので甲府市内からはドーム状の建物が目立ちます。甲府市民なら1回くらい行ったことあるかもしれませんし、そうでなくとも遠くから見たことはあると思います。

ちなみに来館者のほとんどは家族連れで、一人で来ているのはおれくらいです。通報されるんじゃないかとビビりながら行動していました。

この謎のオブジェでなつかしさがマックスになってしまいました。おれはサイエンス野郎だったし、今もそうです。なので幼い頃おそらく20回以上は科学館を訪れていると思うんですが、最後に行ったのは10年以上前なので何もかも懐かしいです。

入館

トイレの手洗い場が透明になっているの、おれは幼心に超好きだったんですよね。ちょっと真面目な話をすると、自然科学の肝は観察にあるので、こういう水の流れを観察することができる場所がしれっとあるのはとても良いですね。

建物内部は立体感を感じる造りになっていて超ワクワクします。

県立科学館のマスコットが随所にあしらわれています。彼の名前はカガクスキー。ボディは水分子の形をしています。口のギザギザは飽和炭化水素のヘプタンです。ヘプタンというとピンとこないかもしれませんが、石油の成分の一つです。ヘプタンは油なので水と混ざりません。さて、言ううまでもなく科学の発展は必ずしも人を幸せにしません。ハーバー・ボッシュ法、マンハッタン計画、クローン技術・・・。有史以来、科学の発展には必ず矛盾が伴ってきました。水と油、決して混ざり合うことのない二つの物質を内包しているカガクスキーは、科学が持つ矛盾を表現しているのです(大嘘)

立体感があってめっちゃわくわくしますねー。おれの身長がもう80センチ低ければもっとワクワクするんでしょう。

系統樹です。こういうの、さすがに小学生のころは理解できていなかったと思うので今見ると意味が分かって面白いです。

昆虫の目を体験することができる装置です。

こんなふうに見えてるらしいです。もちろんこれは目のレンズの形がこうなっているというだけの話であって、実際にこれを映像として見ているとは限らないと思うんですがどうなんでしょう。たとえば人間だって見えていない箇所(盲点)があるけど、うまいこと脳で補正をかけて違和感がないようにしているわけです。

山梨にはリニアの実験線があるのでこの科学館は昔からリニア推しです。走っているのは最新の(そして将来山梨を駆けることになる)L0系ではなく、実験車両のMLX01ですね。おれが科学館通いをやっていた頃はこいつが最新でした。いつL0系に更新されるか楽しみです。

これなんか超すごい展示です。ここは個室なんですが、暗い部屋に灯っているのは単一の波長の光を出すランプだけです。そこに果物の模型が置かれているんですが、光源が単一波長なので、果物がどんな色であっても同じ色の光しか反射することができません。なのにリンゴは赤、バナナは黄な気がしてくるのが不思議です。我々が色を認識できているのは、我々が普段使っている光源がいろいろな波長の光を含んでいるからです。

赤いボタンを押して様々な波長を含む白い光を当ててやると、カラフルな果物だと思っていたものが実は真っ青だった、とわかるのです。これも小学生の頃は意味がわからなかった展示ですが、こうして大人になってから見るとめちゃくちゃ面白いです。

サイエンスショーが始まりました。液体窒素を使ったショーです。おれも小学生のころ5000兆回くらい見ました。スライムを凍らせたり、葉っぱを凍らせたり、ティッシュを凍らせたり、ゴムボールを凍らせたりします。

おれが日頃やっている化学の実験ではわりと頻繁に液体窒素を使うので、おれは大学に入ってから液体窒素をまさに湯水のごとく使っています。なので、いまさらこんなの見ても面白いことは流石に無いやろ・・・と思ってナメて見ていたんですが、やっぱり超面白いです。

(ヘリウム以外の)あらゆる純物質は(途中で別の物質にならない限り)温度と圧力を変えてやることで固体・液体・気体の3つの状態に変化させることができます。どんな物質も、3つの状態のすべてになりうるという点では本質的に同じです。大人にとっては常識といえば常識ですが、日常生活において3つの状態すべてを観察することができる唯一の物質は水くらいなので、ぼーっと生活しているとあんまり意識することができません。どっこいこの実験では、超冷やせば空気も液体になるし、液体になった空気も沸点を超えれば水と同じようにぶくぶく沸騰することを示しているのです。水も空気も本質的には同じであると主張しているんですね。めちゃくちゃうまくできているショーですね。

ショーでやっていることは10年前とほとんど変わっていなくて懐かしさもありました。

さてショーも佳境というところでおもむろに取り出したのは「フィルムケース」!!マジか!!白衣のお兄さんが「これ見たことあるかな~?」「知らないよね~?」と問いかけている中で子供たちはポカーンとしています。

たしかに昔このショーを見たときもフィルムケースを使っていた記憶があるんですが、あの頃はまだぎりぎりフィルムケースが家に転がっていた時代なのでみんなフィルムケースの存在を知っていたんです。今は誰も知らないでしょうね。

子供たちがポカーンとしている中で、フィルムケースに液体窒素をしみこませたティッシュを入れて蓋をする実験をします。もちろん(貴重な)フィルムケースは爆発します。

それはそうと、昔は液体窒素が入った容器に、志願者の子供の指を突っ込むというクレイジー気味な実験が演目に組み込まれていたんですが、今はやっていないようです。液体窒素って超低温なので、触れたらたちまち指が凍ってしまう、と思っている人もいるかもしれませんが、液体窒素がたまった容器に指を入れても2秒くらいなら全くなんともありません。指を入れた瞬間に体温で液体窒素が気化して指の周りに膜を作るからです。なんでそんなこと知っているかというと、おれが昔、このショーで指を突っ込む役になったことがあるからです。

太陽系の天体の模型が展示されている部屋です。天体の大きさがすべて同じスケールになっているのがポイントです。こうして見ると木星は結構でかいですね。地球はテニスボールくらいの大きさなのに、木星はバランスボールくらいあります。木星や土星はかなりデカい、というのは知識としては知っている人も多いかもしれませんが、こうやって比較するとマジでデカいんだなと実感します。

この部屋をうろついていたところ、謎の男児に「太陽はどこなの~?」と聞かれました(何?)。確かにパっと見だと太陽は見当たりません。この科学館にたびたび通っていて答えを知っていたおれは、前途有望なサイエンス野郎見習いの坊主に教えてあげることにしました。

これが太陽です。おわかりいただけたでしょうか。この赤い壁が太陽です。デカすぎて壁みたいになってますが、この縮尺だと太陽はこのくらいの大きさになっちゃうんだぞ、坊主、宇宙ってすごいよな、ほとんど壁じゃないか、マジでヤバいよな、太陽って地上から見ると月と同じくらいのサイズに見えるけど、実際は途方もなく大きいんだぞ、といったことを(もう少しやさしい言葉で)説明していたところ、坊主は無言で立ち去っていきました(マジで何?)

それはそうと冥王星なんてこのサイズですからね。そりゃあハブられるわ。

10年ぶりに来館したわりに展示があんまり変わっていなくてかなり衝撃的でした。科学の基本法則はそう簡単には見つからないし、変わることも無いので、当然といえば当然です。ただし明確に変わったなーと思う点が二つあります。一つはプログラミングの教室が開催されていたこと。10年前は無かったはずです。

もう一つは、山梨県出身のノーベル学者・大村智先生に関する展示です。大村先生は天然物化学の研究者で、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞されています。10年前にはそりゃあ無いはずですね。

そんでミュージアムショップに併設されているレストランでメロンフロートを頼みました。なんでなのかはわからないんですが、県立科学館といえばメロンフロート、みたいなイメージがあり、実際にレストランで飲食している人の多くがメロンフロートを頼んでいました。

ドーム状の建物はプラネタリウムになっています。久しぶりにプラネタリウム見てえなーと思ったんですが時間が合わずに断念しました。また来たいですねー。

科学館は山の上にあるので見晴らしがめちゃくちゃいいです。

デカい遊具がたくさんあって、昔よく遊んでいたことを思い出してしまいました。


10年ぶりくらいに行った県立科学館は、増えたものもあったし、無くなってしまったものもあったけど、昔と変わらず超楽しい空間でした。

恋する小惑星の4話で遠藤幸先生が見たのは、パラボラアンテナが撤去されてすっかり寂しくなった「地図と測量の科学館」でした。ああいった巨大なパラボラアンテナは、遠い宇宙の天体が放つ微弱な電波をキャッチするための装置なわけで、撤去されて展示の一部になってしまったアンテナは遠藤先生そのものなのかな、なんて考えるのはちょっと寂しすぎるでしょうか。おれが久しぶりに行った県立科学館はほとんど昔のままで、遠藤先生のパラボラみたいに象徴的なものがポッカリなくなってしまったわけでは今のところ無かったけど、とはいえ昔はピカピカだった科学館も少しずつボロくなっているなあと思ってしみじみしてしまいました。それで恋する小惑星の4話のことを思い出して、もしこの科学館から何かが無くなったとしても、遠藤先生がきっとそうであるように、おれだって変わらずサイエンス野郎を続けているような気がしたのでした。終わり。

せろりんでした。

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