【DEFT PROレビュー】最高のトラックボールに最悪のホイール

ガジェット

せろりんです。ELECOMのトラックボール DEFT PRO(DPT1MRXBK)を購入したのでレビューを書きます。

結論だけ先に書くと、ホイール以外は完璧な最高のトラックボールだけど、ホイールの品質が不良品レベルです。

これがDEFT PROです。ELECOMのDEFTという機種の上位機種として発売された高価格モデルです。

8ボタン+チルトの超高機能人差し指トラックボール

DEFT PROは、人差し指トラックボール界では中くらいのサイズ感の、人差し指操作トラックボールです。

DEFT PRO(左)

DEFT PROの素晴らしいところは、その機能の多さです。ちょっと見てみましょう。

親指で操作することになるボタン群です。

チルト付きのスクロールホイールと、戻る/進むボタン、左クリックボタン、ファンクションボタンが付いています。

写真右下に付いているスライドスイッチは接続モードをELECOM独自規格の無線とBluetoothとで切り替えるためのものです。そう、この機種はBluetoothでも接続することができるんですよね

人差し指や薬指で操作することになる上部のボタンです。上部にはファンクションキーが2つと右クリックボタンが1つついています。ちなみにボタンはソフトウェアで入れ替えることが可能です。

全部で8ボタン+チルトの超高機能人差し指トラックボールです。

たくさんボタンが付いているだけではなく、配置もなかなか素晴らしいです。頻繁に使うことになる左右クリック、戻る/進むボタン、ホイールの位置に関してはかなり使いやすいです。

筐体左側に付いているファンクションボタンなんかは指をかなり曲げないと押すことができないので、一部のキーに関しては若干の使いづらさは無いといえばウソになりますが、一部のキーが押しにくいのは多ボタンマウスの宿命です。使い物にならないわけではないので普通に満足できます。

ELECOM製のトラックボールは高機能志向なので、割とどの機種もみんな7個とか8個のボタンを搭載しています。これはELECOM以外のトラックボールメーカーが非常に保守的で、ボタン数の多いトラックボールを売ってくれないのと対極的です。ケンジントンなんて未だに4ボタントラックボールや2ボタントラックボールを売っていますもんね。

そういうことを考えると、ボタンがたくさん欲しい人には良い選択肢なんじゃないでしょうか。

ボールは普通に滑らかに動きます

トラックボールといえば気になるのはボールの回転のなめらかさです。トラックボールと言ってもいろいろあるので、中にはボールの回転がスムーズではなく、操作のたびにカクカクとボールが動いて、細かいカーソル操作が困難な粗悪品も存在します。

エレコムのトラックボールには、(M-XT1を筆頭に)ボールの回転がスムーズでない機種がいくつかあるので、DEFT PROもそうなんじゃないかと心配していました。けど、DEFT PROのボールは普通に滑らかに動きます。

支持球は普通のサイズのルビーです。もちろんルビーだから良いとか、セラミックスだからダメということはないと思います。支持球の品質は(ステンレス以外なら)素材では決まりません。

ボールは普通に滑らかに動きますが、特筆するほどメチャクチャ滑らかということは無く、良くもないし悪くもないというのが率直な感想です。

DEFT PROは直径44mmの赤いボールを搭載しています(写真の真ん中)

売れっ子M570の34mm球と比べるとふた周りくらい大きく、エレコムHUGEのデカめの52mm球と比較すると1.5周りくらい小さい印象です。

M570やDEFTのような小玉トラックボールの軽やかな操作感と、HUGEの慣性を生かした気持ちの良い操作感を良いとこ取りしておきながら、どっちつかずな印象はまったく無いという極めて具合の良いサイズだと思います。おれもいろんなトラックボールを使ってきましたが、このくらいがベストなサイズかもしれません。

実は44mmというボールサイズは、古のロジクール製トラックボール「TM-400」や「CT-100」のボールと同じサイズです。

          TM-400

DTFT PROと「TM-400」「CT-100」はボタン配置もサイズ感も似ているので、実はDEFT PROは「CT-100」「TM-400」を参考にして作られたんじゃないかという説がおれの中で濃厚です。

せろりんの家にもちょっと前までCT-100がありました。故障してしまったので筐体は捨ててしまいましたが、ボールだけは未だに残っています。

CT-100のボール(右)

CT-100の思い出と言えばボールのなめらかさです。あんなにボールの回転が滑らかなトラックボールってそうそう無いんじゃないでしょうか。そんで、CT-100のボールをDEFT PROにくっつけてみたところ、滑らかさが向上していい感じになりました。CT-100を所有している人はやってみてもいいんじゃないでしょうか。

ホイールはハッキリ言って不良品の水準

DEFT PROの唯一にして最大で最悪の欠点が、ホイールの粗悪さです。

音がうるさい

まず、ホイールを回したときのゴリゴリ音がうるさいです。ホイールクリックしたときの音もまあまあうるさいです。

使っているうちに音は小さくなってきますが、それでもやっぱりうるさいです。ホイールを回す度にゴリゴリ音がするのは、嫌な人は嫌だと思います。おれは嫌です。

いろいろなトラックボールを使ってきたせろりんの経験から言っても、この音量はかなりうるさいほうです。我慢できないほどではないですが、できれば勘弁してほしい音量です。

ホイールが埋まる

DEFT PROのホイールの品質最悪列伝その2は、ホイールを強めにクリックすると、ホイールが埋まるということです。意味わかります?おれも意味わからないです。

左が正常の状態、右がホイールがうまった状態です。ホイールが押し込まれた状態で、なおかつ下に倒れていることがおわかりいただけるかもしれません(いただけないかもしれません)

この機種は、ホイールを比較的強めに押し込むと、押し込んだ状態から元に戻らなくなるという現象が発動します。「比較的強めに押し込む」というのは、ホイールが埋まる現象が発動しないときと比較して強めという意味であって、おれの体感としては普通にクリックしただけでもホイールはすぐ埋まります。マジでなんなんでしょう?

もちろん一度埋まったら二度ともとに戻らないということは無く、ホイールをちょっとだけ上向きにチルトしてやることで元に戻すことは可能です。でもかなり頻繁にホイールが埋まるので、その作業すらめんどいです。

ホイールの感触とスクロールが一致しない

ホイールのカリカリ音と、実際のスクロールが一致しません。ホイールを回して、カリッという感触はあったけど、画面はスクロールされないという現象が頻発します。

そうかと思えばカリッという感触は無いのに画面はスクロールされるとか、カリッという感触は1段階なのにスクロールは2段階されるという現象も起こります。マジで使いにくいです。

ホイールの感触とスクロールが一致しない現象は常に起こっているわけではありません。感触と動作が一致している場合のほうが多いです。でもちょいちょい起こるのでかなりムカつきます。

さすがに不良品じゃね?と思ったんですが、Amazonレビューで同じことを言っている人がいたので、そういう仕様なのか、あるいは不良品率が非常に高いか、どっちかなんだと思います。

ホイールクリックをしたときに同時にスクロールされる

現代人はホイールクリックを頻繁に使います。Chromeでリンクを開くとき、リンクをホイールクリックすると新しいタブで開くことができるからです。

で、おれも現代人なのでホイールクリックを頻繁に使うわけですが、DEFT PROはホイールを押そうとすると何故か押したのと同時に画面がスクロールします。リンクをホイールでクリックしようとしても、同時に上下にスクロールしてしまうため、リンクを押すことができません。

これはホイールの感触と実際のスクロールが一致しない現象と関連した現象だと思います。ホイールの回転を検知するセンサーが、ホイールを押したときの微妙な指の力を検知してしまっているんでしょう。

ここまで述べてきた、音がうるさいとか、ホイールが埋まるとか、ホイールを回した感触とスクロールの挙動が一致していないとか、そんなのはぶっちゃけどうでもいいです。

でもホイールクリックをしたときに同時にスクロールされる現象ばかりはマジでキツいです。リンクが押せないのでまともに使えません。

一応、使っていないキーにホイールクリック(中ボタン)を割り当てることで、クソみたいなホイールを使わずに済むという裏技はあります。でも人間が機械に合わせないといけないのはおかしいと思いますよ。

ハッキリ言って不良品

DEFT PROはホイール以外は最高なトラックボールです。類似品が市場にないことも含めて、非常に良いトラックボールだと思います。

でもホイールばっかりはマジでダメです。このホイールはハッキリ言って不良品の水準です。500円のマウスに乗ってるホイールのほうがずっとマシです。

もしかしたら本当に不良品なんじゃないかと思いましたけど、他人のレビューを読んでみると、似たようなことを言っている人はわりといます。こういう仕様の製品なのか、不良品率がめちゃくちゃ高いのかは知りませんけど、どっちにせよこんな商品を売っちゃダメだと思いますよ。

失敗は誰にでもあるので、おれは不良品を引いてしまったとしても寛容なレビューを書くように(あるいはお蔵入りにするように)心がけています。でも、ここまで報告が多いと、流石に不良品ではなく設計が悪いのか、あるいは不良品にしても品質管理に著しい欠陥があって検品がまともにできていないのか、どっちかだと思うしか有りません。

この機種になぜ「DEFT PRO」という名前が付いているのかおれにはわかりません。プロじゃないおれでも使いにくいのだから、プロの人はこのホイールには絶対に満足しないでしょう。

エレコムは安くてそれなりの製品を売るタイプのメーカーなので、おれもエレコム製品に期待なんかしてません。エレコム製のトラックボールを5種類以上買ってきた経験から言っても、やっぱりエレコムのトラックボールは基本的にクソです。クソだと思う一方で、エレコム製品は安いからしょうがないかな、とも思います。おれはそういうメーカーがあっても良いと思います。みんながみんな高級なトラックボールを買えるわけではありません。安くてそこそこの品質の、素敵なトラックボールを頻繁に出してくれるエレコムのことは正直言って好きです。

でも、PROって言うからには、メーカーの威信をかけてそれなりに良いものを作るべきです。DEFT PROは値段だって安くはありません。おれが買ったときは7000円くらいしました。7000円と言えばトラックボールとしてもマウスとしても結構な高級品です。いくら品質がイマイチなことで有名なエレコムの製品でも、PROって付いている7000円の高級品には期待しちゃうじゃないですか。でも実際は、「そこそこ」どころか、不良品みたいな最悪のホイールが付いているわけです。おれは7000円の「DEFT PRO」より3000円の「DEFT」のほうが良いトラックボールだと思いますよ。

エレコムは安い製品をそれなりの品質で供給するメーカーなのではなく、安かろうが、高かろうが、ものづくりに対する姿勢が根本からダメなんだろうなと思ってしまいます。こういう製品に「PRO」の名前を付けて、見た目だけ高級っぽくして7000円という価格で売る行為は、一人のトラックボール愛好家として非常に残念に思います。

パームレストはできれば欲しい

DEFT PROは、普通に握ろうとすると手首が浮いた状態になってしまうので、長時間の作業はちょっと疲れます。

なので手首を支えるためのパームレストはできれば用意したいです。おれは手首の部分にゲルが入ったエレコムのリストレスト付きマウスパッドMP-GELBKの上に乗せて使っていますけど、これがあるとないとじゃ大違いです。

ただしパームレストが必要かどうかはわりと人によると思うので、買ってみて手首のあたりに違和感があったら追加で買えばいいと思います。

DEFT PROのレビューを読んでいると「大きすぎる」というレビューを見かけます。でも平均的な成人男性の手を持つおれとしては、大きすぎるということはないし、むしろ若干コンパクトなくらいに感じます。

おそらくですが、大きすぎると思っている人は、持つ部分が手前すぎるんだと思います。パームレストを使って手首をしっかりホールドした上で筐体の奥の方を握ってやることで、全てのボタンに簡単に手が届くようになります。

3つの接続方式に対応

DEFT PROは3つの接続方式に対応しています。

・有線
・2.4GHz無線(エレコム独自規格)
・Bluetooth

エレコム製品をこよなく愛する人間のUSBポートはこうなりがちです。エレコム独自規格の2.4GHz無線は、無線品質はかなり良いんですが、1機器につきレシーバーが1つ必要です。

たとえばLogicoolの独自規格「Unifying」なんかは、マウスだろうがトラックボールだろうがキーボードだろうが、1つのレシーバーで最大6台まで接続することができます。

でもエレコム製品の場合は1機器につきレシーバーが1つ必要です。別にこれはエレコムが悪いという話ではなくLogicoolのUnifyingが素晴らしいというだけの話ではあるのですが、とはいえエレコム製品ばかり買っているとUSBポートがエレコム製品に埋め尽くされてしまうのは地味に困ります。

Bluetoothに対応したことで、Bluetooth内蔵PCであればUSBポートを一つも占領せずに接続することができるようになったのはとても良いと思います。

同梱のMicroUSBケーブルで有線接続をすることも可能なので、有線厨も気兼ねなく購入することができます。接続方式が多様なのは無条件で素晴らしいことです。

ホイールクリックを全く使わない人にはオススメ

DEFT PROはとても多機能で、それでいて品質もかなり良い理想的なトラックボールだと感じました。ホイール以外は。

ホイールばっかりはマジでどうにもなりません。何度も言いますが、これは不良品の水準です。こんなの売っちゃだめだと思いますよ。

仕様も、形状設計も、品質も、ほとんど完璧な機種なのに、ホイールだけはしくじっている非常にもったいない機種です。

ホイールを使わない、特にホイールクリックを全く使わない人にはオススメです。あるいはホイールクリック(中ボタン)を別のボタンに割り当てて運用しても良い人にもオススメです。でもホイールをちょっとでも使う人にはマジでおすすめできません。

人差し指トラックボールがほしいならエレコムのHUGEをおすすめします。こちらもホイールがイマイチですが、不良品レベルではありません。ホイール以外の品質や質感は全体的にDEFT PROには及びませんが、値段が安いのも含めてかなり満足のできる機種です。

終わり。

せろりんでした。

コメント

  1. mon より:

    >ホイールの感触とスクロールが一致しない
    これ、うちのも同じです。ホイールを回してもスクロールしなかったり、ちょっと触れただけでもスクロールしてしまったり…
    ホイールクリックは別のボタンを中ボタンに割り当てています。(無印DEFTで半年たたずに壊れてしまったので…)

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